現実科学レクチャーシリーズ

Vol.73 小山 順一朗さんレクチャー(2026/7/28開催)

2026年7月28日、「現実科学レクチャー Vol.73」が開催されました。本ページでは、当日のレクチャーの様子をレポートとしてお届けします。

REPORT

※本稿では、当日のトークの一部を再構成してお届けします。

ゲームという名の人工現実

藤井 今日は東京芸術大学の教授、小山順一朗さんをお呼びしています。小山さん、ご無沙汰しております。

小山 ご無沙汰しております。今日はMIP理論と藤井先生の現実科学を比較しながら議論をしてみたいと思っています。

まず自己紹介なんですけれども、私はバンダイナムコという会社に、ナムコ時代から35年間在籍してずっとゲームを開発してきました。いわゆるゲーム開発の責任者として、プログラマーやデザイナー、サウンドクリエイターなど、様々な職種の人たちと相談しながらゲームを作っていくわけです。

手がけたのは『アイドルマスター』や『機動戦士ガンダム 戦場の絆』、リニューアル版の『太鼓の達人』など、百タイトルくらい作ってきました。VR ZONEのプロデュースをして、VRアトラクションを27タイトルくらい作ったりもしました。

そうしたゲームやVRを作ってきたのは事実ですけれども、改めて本当に提供していたのはなんだったんだろうかと考えると、自分は今どこでどんな世界に参加しているのかという感覚、現実科学で言うところの人工現実だったのではないかと思います。

人間の中に新しい現実を立ち上げる

小山 どういうことかというと、例えば『戦場の絆』はVR空間でモビルスーツを操縦する体験ができるものでした。おそらく、商業的には日本で初めてのリアルタイムのオンライン対戦だったと思います。今なら当たり前ですけど、全く知らない人たちと連邦軍とジオンに分かれて戦うわけですね。私は横浜にいて、もう一人の仲間は沖縄にいるかもしれない。でも、何か本当にパイロットになって、お互いに背中を預けて戦う仲間になったかのような感覚が生まれたと、色々な方々から聞いております。

また『アイドルマスター』は育成ゲームでもあり対戦ゲームでもあるんですけれども、自分が育てたアイドルから携帯電話に実際にメールが来るんですね。例えば電車に乗っている時に「今日の18時に来てくれたら私がんばれるよ」というようなことを言われて、実際に行くと春香や雪歩が出迎えてくれて、プロデュースをして勝ち抜いていくと。本当に自分がプロデューサーになったかのような体験になっています。

つまりゲームとは、モニターの中に世界を作るのではなくて、人間の中にそういう体験、新しい現実を立ち上げるものではないかと。「自分は今その時に何者なのか」を変えるものではないかと感じたわけです。これ、ゲームに限ったことではなくてですね、実は全ての商品の奥に別の現実があるのではないかという、そういう仮説をお話ししていこうと思います。

MIP理論と3つのニーズ

小山 今から20〜30年前にですね、私は商品開発で非常に辛い失敗をしまして、その時に梅澤伸嘉先生に出会い、MIP(Market Initiating Product = 新市場創造プロダクト)理論というのがあるんだということで、教えを乞いました。

どういうことかというと、人には欲求があると。それがまるで地球みたいにですね、表面はよく知っている。海があって山があって雲が流れて緑や自然があると分かっている。でも、その内部にはマントルがあったり、核があったりすると言われてはいるけれども、実際には分からない。なぜなら、人間はこの卵の殻のような地殻すらまだ掘り抜けていないわけですよね。

同じように、人間の心もこのようになっていると。表面は知っているけれど、心の中の方はよく分からない。それをざっくりと3つに大別しています。表層にあるのがHaveニーズ、最深部にあるのがBeニーズ、中層がDoニーズです。球体のままだと扱いにくいので、中心部を上にしてピザのように切り出したのがこの図です。

Haveニーズは例えば「今すぐこのペットボトルの麦茶を飲みたい」と。それは何のためかと言うと、Doニーズですね。「喉の滑りを良くして途切れずに話したい」と。さらにその上には「今日は上手く話してかっこいい人と思われたい」というのがあるかもしれません。それがBeニーズです。「欲しい」が「したい/やりたい」になって、「なりたい/ありたい」になっていく、消費行動から抽象度が上がっていくというふうにとらえてください。

消費行動を遡ると、どこにたどり着く?

小山 このように遡っていくと、その最頂点には「幸せになりたい」という幸福追求ニーズがあります。そして、このニーズは永遠に叶えられないものです。どんなにお金持ちになろうが、トランプ大統領だろうがイーロン・マスクだろうが、「もっとくれもっとくれ」というニーズですね。それが10個発見されています。

「愛されたい/愛したい」とかね。「自分らしくありたい」「健康でいたい」とか色々ありますけど、これは環境によっても大きさは変わりますし、年齢によっても強弱がでてきます。私のように還暦手前になると、健康ニーズが大きくなってきまして。で、これは磁石のように引っ張られて下の消費行動が発生して、逆に消費行動から遡るとまたどこかにたどり着きます。

例えば私がバンダイナムコを辞める時、「小説執筆を生業としたいな」と思いました。それは主として何のためだと考え続けると「自分で決めたい」と。それは主として何のため?「自分のやり方でやりたい」。それは主として何のため?「素直な気持ちに従いたい」。そうして「自分らしくありたい」というところにたどり着きます。このように、Be Do Haveと大別はしましたが、実はミルフィーユのような構造になっていると思ってください。

メダルゲームで遊ぶ子供達の不思議な行動

小山 このMIP理論をどう使うのか?ということで、『釣りスピリッツ』を使って説明します。まずですね、この時に私は「子供向けのメダルゲームを開発しなさい」という指示をうけました。メダルゲームは幼稚園から小学校3〜4年生ぐらいまでが遊ぶもので、メダルを入れて選択肢のどれかに賭けるんですね。例えば、ドラゴンボールだったらフリーザと戦うのに賭けてみる。すると確率のサイクルが回って、当たるとメダルが出てくるというイメージです。

当時の業界では、メダルゲームの価値はメダルが増えることだと考えられていました。なので、開発者はより派手な当たりの演出をしたり、どうすれば大量にメダルの払い出しができるかを考えたりしていました。でも、私がゲームコーナーで子供達を観察していると、非常に不思議な行動が見られました。

抽選を待つ間、ボタンを叩きまくってるんです。孫悟空が「カメハメ波――!」って言ってビームが出たり、サーカスのキャラクターがロープからロープに飛び移ったり、ジャンケンポンだったり、その間に思い切りバンバンバンバンバン!と叩くわけですね。変な行動ですが、人間の行動には必ずHave Do Beのニーズが発生しているはずなんです。これは何なのかということを考え続けるんですね。

自分の力で勝ったと思いたい

小山 これ、子供だから結果に関係ないって分かってないんじゃない?って皆さん思うかもしれませんけど、ちゃんと関係ないって知っているんですよ。インタビューで聞くと「機械が決めちゃってるんですよね」って言うんです。あ、分かってるじゃんって。でも一方で「やっぱり叩いた方が当たる気がする」とも言う。分かっているのに叩くのは矛盾している。でもそうしてしまうのは、勘違いではなくて何か本人でも表せない欲求があるのではないかと考えました。

それをCAS分析という方法で分析します。ここでは過程の詳細は省きますけれども、つまり何もせずに機械の結果を待つことに耐えられなかったのではないかと。そして、それはどういうことなんだと考えていくと、結果が確率で決められて、因果関係が消えていくのを何とかして自分の体でつなぎとめておきたいという、そういう行動だったのではないかというふうに、言語化して推察してみます。

先ほどのHave Do Beに当てはめていくと、まず「自分の結果に自分で介入したい」。それは主として何のため?「自分の身体を使って勝負したい」。それは主として何のため?「自分の力で勝ちたい」。それは主として何のため?っていうと、実は「少しでも長く遊びたい」というニーズが見えてきます。

なぜなら、子供達は100円とか300円をね、親からもらって1時間や2時間ショッピングモールで遊んでいなきゃいけないんです。そういう時にね、クレーンゲームやレーシングゲームをやるとすぐ終わっちゃうんです。つまり少しでもその場に長くいたい、遊んでいたいというのが一番上にある。

子供らしい声にしてみると「俺がやってるから勝ったって思わせてよ」というね。Doニーズ、Beニーズの言葉にしてみると「自分の力で結果を起こしたい」「自分の力で結果を起こせる人でありたい」となるわけです。これ、本人に聞いても絶対に出てきませんからね。意識の中にもありません。

常識を反転して新たなHaveニーズを作り上げる

小山 じゃあ、このBeニーズをメダルゲームという完全確率型のゲームの中でどう叶えるのか、ということになります。その時に、常識的に考えないんですね。非常識に考えるんです。メダルゲーム業界の常識は「メダルが出れば出るほど楽しい」ですね。これを非常識反転して、「メダルは出ない方がいい」と考えます。表面的なHave ニーズを一度消すんですね。

「自分の力で勝ちたい」というDoニーズだけを考える。まあ、そう簡単にはいかないですよ。間はちょっと端折りますが、そこから「自分の力で魚と格闘して釣り上げたい」というDoニーズを作りました。そのためには何が必要か、と今度はHaveニーズに降りていくんですね。魚を引き上げる手応えを感じさせるゲームである必要があるので、重い手引きのある釣竿型コントローラーが欲しい。大画面のいけすディスプレイが欲しい。これは、普通のディスプレイだと上向きに設置した時にパネルが剥がれてしまうので、東芝さんに特注で作ってもらいました。

ということで、釣り体感ゲームとして、メダルは餌と考えました。餌をつけて浮きを投げて、魚が食いついたらリールを巻いて魚の引きと対抗する。その頃はまだ小さかった娘に試しに遊んでもらったら、もう汗だくになって、顎からしずくがポタポタ垂れるぐらい、ずっとグルグル回して魚を釣っていましたね。

これはつまり、メダルを出す喜びではなく、自分の体で結果に関与している実感を得られる体験を中心に設計したということです。変な行動を見て、Have ニーズの奥へ潜り、Do ニーズを探り、Be ニーズを発見した後に、そのBe とDo を強く満たすHave を再構成するということになります。

MIP理論と現実科学の類似点

小山 メダルを入れる、賭ける、抽選して当たったらメダルが出てくるというのは、今までのメダルゲームと実は同じです。でも『釣りスピリッツ』で子ども達に立ち現れる現実は全く違います。自分が魚と戦って釣り上げた、という現実を持って帰っているんですね。つまり、現実が変わった。

ここから、MIP理論と現実科学をちょっと強引に重ねてみます。この三角形を見た時に何かに似ているぞ、と思いまして。下が物理世界で、Haveニーズも物の世界。その上のDoニーズは感覚の欲求で、知覚というところ。一番上のBeニーズは本能や無意識の世界になっていて、現実科学でも潜在意識や無意識と言っている。

細かい違いはもちろんあるんですけれども、人間は与えられた物理現象をそのまま生きているのではなくて、何が欲しいとか、何がしたいとか、どのような自分でありたいとか、Have Do Beと上がっていくのを通じて自分の現実を再構成しているのではないか、と思いました。

どんどん分厚くなるHaveの岩盤

小山 もう一つ、学生と話していたら「年配者ほど現実的で若い人ほど抽象的で厨二病だけど、なんで歳をとるとそうなるんですか」って言われたんですね。それで閃いたのがHaveの岩盤です。

Be Do Haveのミルフィーユの積層モデルで考えていくと、生きてきた経験の数だけHaveが増えていく。Doニーズ、それによる欲求も複雑になっていく。変な話、子供の頃は性欲ってないけど、大人になると出現して、またそれに連なるHaveニーズもどんどん増えていくわけですよね。

つまり、この三角形がものすごく積層されて巨大になっていく。岩盤のようになっていって、Beニーズに届きにくくなります。子供はダンボールを見るとですね「宇宙船だ〜」「秘密基地だ〜」ってね、発想が飛ぶじゃないですか。でも大人だと「Amazon?」「資源ゴミかな?」とか。スーパーカーを見ても「かっこいい!」じゃなくて「リセールバリューは?」「税金は?」とかね。

知識が増えるから岩盤が厚くなって、抽象的なBeまでの道のりがものすごく長くなる。そこにたどり着く前に脳が考えるのに疲れてしまうので、Beまで飛べない。まさに、これが壁なんじゃないかと思っています。

Beニーズの新たな経路を作るには?

小山 大人は経験を積むほどにこの問題ならこの手段ですよ、という結びつきが当たり前になっちゃいます。例えば、虫除けならスプレーだろうとかね。でも実はオニヤンマのフィギュアを帽子につけると虫が寄ってこないという手段もある。一昨年くらいから大ヒットしている商品ですけど、そういう発想ができなくなってくるわけです。

見た瞬間に反応して、この問題にはこの手段だっていうのは、おそらく一番エネルギーを使わないので、日常生活では有用です。でも新しい商品を作るにはその上にあるDoニーズ、Beニーズまで考え抜かなければならない。これを私の研修やワークショップでやると、皆もう「頭が痛い」「疲れた」とかね、わめき始めるわけですね。

人間は経験を積むほど賢くなるけど岩盤も厚くなる。よく初心を思い出せとか、子供の視点に戻りましょうとか言いますよね。つまり、新しいDoニーズを作ってそこからの経路を作ると、Beニーズへのアクセスができる。異分野の人と話したりするのもそうですね。自分と近い思考の人とだけ話したり、同じようなリール動画ばかりを見たりしていると、抽象的思考に突破する想像力がどんどん欠如していくんじゃないかと。そういうふうに思うわけです。

セブン-イレブンが作った現実

小山 そう考えると、MIP理論というのは、実は商品開発のためだけではなくて、新しい生き方、新しい現実を商品として社会に実装する方法なのではないか、と思いました。

ちょっと飛びますが、皆さんは「セブンイレブン、いい気分」というCMをご存知でしょうか。セブン-イレブンが誕生した当時のCMで、どういう内容かというと、明るいお店がワイプで暗くなっていく。すると店内にカメラが移って、買い物をした女性が「開いてて良かった!」と言うんですね。

セブン-イレブンが初めてできた昭和40年代、私は沼津市に住んでいて、16時になるとどの商店も全部閉まって真っ暗になるわけです。そこへセブン-イレブンができて、文字通り朝の7時から夜の11時まで開いている。でも、誰も行かないわけですよ。18時にはもうみんな家にいる。夜には店が閉まっているという現実で生きているから、外なんか出歩かない。

だから、梅澤先生が言うには、意識喚起をしないといけないと。23時にお店に行くという行動が現実の外にある当時の人に「開いてて良かった」という一言で、「そういう世界があるのか」と新しい現実モデルが頭の中で巡り始める。次の日の運動会や遠足に必要なものを買い忘れたお母さんが駆け込んで「開いててよかった」と。そういう時に使えるのか、じゃあ夜になったら行ってみようと思って、実際にセブン-イレブンに行って立ち読みをすると、それがまた新しい現実になるんじゃないか、ということですね。

MIP理論は現実設計理論である

小山 潜在ニーズはあるんだけど、それは意識喚起がないと呼び起こされない。すると新しい現実が頭の中に立ち上がり、その現実をちょっと生きてみたくなる。そういう構造なんじゃないかということです。人は商品を買ったりお店に行ったりしているけれど、本当は商品を入り口として生きたことのない現実に移動しているんじゃないかと。

つまり、現実は外にあるものではなく、人間の中で生成されるものではないかと。ということで、MIP理論は現実設計理論と言い換えてもいいのではないかという、そんなお話でした。

藤井 ありがとうございます。すごく寄せてこられましたね。先ほどの三角形のピラミッドが似ているというのは、たしかにそんな気がします。

無意識は自動化されたプロセス

藤井 Beは抽象だけど、言語化できるっていうことですね。

小山 言語化できます。

藤井 意識と無意識でいうと、意識は言語化されていて、上に行けば行くほど抽象度が上がっていくので、無意識のところは自分では意識できないんだけれども、自動的に回るプロセスではあるんですよね。生まれてから大人になるまでに培ってきたもので、物事や感覚が入ってきたらそれが自動的に処理されてポンッて出てくるみたいな。それが無意識だと僕は思っていて。

小山 生存戦略の本能みたいなものと近いんでしょうか。

藤井 それも含まれていると思います。だけど、それ以外の学習で身につけたもの。例えばボールが右から左に動いている時に、物陰で見えなくなってもボールは動き続けているんだろう、みたいな。そういう予測する仕組み。それをいちいち考えていたら日々を過ごせないので、意識にも上らないという。

小山 それは、反射みたいなものですか。

藤井 反射とはまた違うんですけど、なんだろうな、自動化されている行動。なので、そこのところが面白いと思うのは、入力があって予測するんだけど、「白い花だと思ったら赤い花だった」ってエラーが出ると、予測の仕組みが更新されるんですよ。

僕は、それが自分で現実に介入できるやり方だと思っていて。自分が介入すると、予測の仕組みが変えられる、それがすごく大事なことで、僕らに残された面白いところだと思うんです。

小山 でもそれは、すごく頭が疲れるんじゃないでしょうか。

藤井 そう、疲れる。だから全部じゃなくて、僕はこれは意図的に変えますよってちょっと頑張るとちょっと変わる。ものの見方を変えると幸せになったりするじゃないですか。

商品が提供する新しい現実

小山 全く新しい商品を利用した時に、自分の中に違った生き方や感覚が芽生えるというのは、どうでしょう。新しい現実を商品が提供したと言えるんでしょうか?

藤井 それは面白いなと僕は思います。例えばなんだろう、iPhoneなんかそうだったと思うし。

小山 ウォークマンはどうでしたか?

藤井 僕はそんなに驚かなかった。

小山 ああ、そうですか。私は初めてヘッドホンステレオを聞いた時が衝撃でしたね。何もない外でね、友達がスイッチを入れたんですよ。その時に世界に色がついたように驚きを感じました。

藤井 そうか。音楽ってやっぱり家の中でスピーカーで聞くものだったもんね。

小山 それも外から聞こえてくるっていう印象じゃなくて。どこからから何かが鳴っているという感じで、びっくりしたんですよね。全く新しいひとつの生き方や現実が生まれたんじゃないかと。そういう商品は実は結構ありますね。

藤井 世界の構造がやっぱり変わったんですね。きっとね。でもそういうのって、いったん出たらもう戻れないでしょう。

小山 全くその通りですね。それに触れている人と触れていない人で現実の差がものすごくあるんだろうなと。

藤井 世界に大きなギャップができるわけだよね。でも、その違う世界で生きている人たちが普通に混ざって生きているのが面白いよね。

小山 そうですね。ただ新しい現実とそれが幸せかどうかはまた別問題ということでしょう。

藤井 そう思います。でも、もう戻れなくなっちゃってるから。AIもそうですね。

小山さんにとっての「#現実とは」

藤井 それでは、最後に小山さんにとっての現実とは何かをお聞きします。

小山 私にとっての現実は、自分で作り出したいテーマです。どういうことかというと、今まで色んな現実を作ってきましたけれど、さらに感情をコントロールするムードオルガンというのを作ろうと思っています。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』というSF小説に「ペンフィールド情調オルガン」というのがあって、「今日は気分良くいこう」「今日はちょっと落ち込んでいこう」ってコントロールできるんですね。自分で今日の現実はこのように調律していこうというのをやってみたいとずっと思っておりまして。つまり、現実を自分でコントロールすることに今は一番興味があります。

藤井 それは、ゲームじゃなくてデバイスなんですか?

小山 おそらく。AI付きのスマートグラスで、様々な刺激でできるじゃないかと、ちょっと研究しようと思っております。

藤井 それは楽しみだな。

(テキスト:ヨシムラマリ)